高校世界史でふれる中世ヨーロッパの歴史について数回に分けて書いていきます。
今回は3回目、ノルマン人についてです。
ノルマン人はフランク王国の分裂と同じ時期に移動を行いました。
ノルマン人が
- 北欧
- ロシア
- イタリア
- フランス
などのヨーロッパ各地でつくった国について、説明していきます。
ノルマン人とは?
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ノルマン人は北欧のスカンジナビア(スカンディナヴィア)半島などでくらしていました。
別名ヴァイキングといい、海賊をしていたことで有名です。
8世紀になるとノルマン人はより暖かいとこで暮らすために、ロシア・フランス・イタリア・イギリス方面に移動をはじめ、各地に国を作りました。
ノルマン人の国
ノルマン人たちが作った国は
- 北欧のデンマーク王国・ノルウェー王国・スウェーデン王国
- 12世紀に南イタリアに作った両シチリア王国(1860年のイタリア統一まで続きました)
- 911年にノルマン人の首長ロロが北フランスに作ったノルマンディー公国
- ロシア方面のノヴゴロド国とキエフ公国
などがあります。
ノルマンディー公国は1066年にイングランドを征服してノルマン朝をひらきました。
ノルマンディー公ウィリアムはウィリアム1世と名乗りました。
くわしくはこちらで説明しています。
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ロシア方面のノヴゴロド国とキエフ公国について、詳しく説明していきます。
ロシア
ロシア方面にはノヴゴロド国、そのあとキエフ公国が建国されました。
ノルマン人の一派であるルーシ(ルス)という人たちがロシア方面にきました。ノヴゴロド国は、ルーシの首領のリューリクが862年に建国した国です。この国のノルマン人は原住民の東スラヴ人との混血が進み、スラヴ化していきました。
この後、リューリクの親戚が882年、さらに南のドニエプル川流域にキエフ公国をつくりました。10世紀、キエフ公国の国王ウラディミル1世がギリシア正教を国教にしました。
しかし13世紀にロシアはモンゴル人に支配されました。この時代を「タタールのくびき」といいます。
モンゴル人の支配が弱まった後にはモスクワ大公国が栄えました。
おわりに
今回はここまでです。内容を整理します。
ノルマン人は
- 北欧のスカンジナビア(スカンディナヴィア)半島などに住んでいた
- ヴァイキングと呼ばれ、海賊をしていた
のですが、ヨーロッパ各地に移動して
- 北欧のデンマーク王国・ノルウェー王国・スウェーデン王国
- 12世紀に南イタリアに作った両シチリア王国(1860年のイタリア統一まで続きました)
- 911年にロロが北フランスに作ったノルマンディー公国(のちにイギリスでノルマン朝をひらく)
- ルーシの首領リューリクによるノヴゴロド国とその後つくられたキエフ公国
などを建国しました。
次回は中世ヨーロッパの封建制度、荘園についてです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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